入れ歯の入れ方と外し方は?総入れ歯と部分入れ歯の着脱方法を紹介
「入れ歯の入れ方と外し方は?」
「入れ歯の日常的なケア方法は?」
「入れ歯の違和感を克服したい」
上記の疑問をお持ちの方は、入れ歯を使い始めて数週間が経ち、うまく装着できずお悩みなのではないでしょうか。
まず入れ歯の入れ方には正しい順番が存在し、通常、総入れ歯の場合は上顎から装着が必要です。
そのため、入れ歯を正しく着脱できていないと、口内に違和感が生じます。
本記事では、「総入れ歯と部分入れ歯のそれぞれの入れ方と外し方」を紹介します。
また、入れ歯のお手入れ方法まで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
入れ歯の仕組み
入れ歯の仕組みについて、以下にまとめました。
入れ歯の種類 |
仕組み |
総入れ歯 |
床が粘膜に吸着することで安定し、人工歯を通じて噛む感触を顎の骨に伝える。 |
部分入れ歯 |
残存歯にクラスプという金具をかけて固定する。 |
入れ歯は、失った歯の機能を補う人工物です。
主に「床」と「人工歯」から構成されており、床は歯ぐきの部分を再現し、人工歯は噛む機能を担います。
適切に作られた入れ歯は、噛む力の回復や発音の改善、顔貌の維持などメリットが豊富です。
ただし、定期的な調整やケアが必要不可欠です。
総入れ歯の入れ方と外し方
総入れ歯の入れ方と外し方をそれぞれ解説します。
総入れ歯の入れ方
総入れ歯の入れ方は、以下のとおりです。
- 上顎の入れ歯を口に入れ、前歯の部分を押し込む
- その後、奥歯の部分を押し込んでしっかりと固定する
- 入れ歯がしっかりとフィットするまで、軽く上下に動かして調整する
- 下顎の入れ歯を口の中に入れ、前歯部分を優しく押す
- 次に、奥歯の部分をしっかりと押し込んで固定する
総入れ歯を上顎から入れると、下顎の入れ歯を装着するときに、上下の噛み合わせを正確にチェックできます。
総入れ歯の外し方
総入れ歯の外し方は、以下のとおりです。
- 下顎の入れ歯を外すときは、前歯の部分を指でつまみ、奥歯の方を浮かせるようにして外す
- 指を使い、入れ歯を前後に動かしながら外す
- 上顎の入れ歯は、前歯の部分をつまみ、後ろを浮かせるようにして外す
- 入れ歯が口の外に出るときは、斜めにして取り出す
通常、総入れ歯は下顎から外しますが、もし上顎の入れ歯が緩い場合は先に上から外しても問題ありません。
部分入れ歯の入れ方と外し方
部分入れ歯の入れ方と外し方をそれぞれ解説します。
部分入れ歯の入れ方
部分入れ歯の入れ方は、以下のとおりです。
- 入れ歯を持ち、クラスプがかかる歯に合わせながら少しずつ押し込む
- 指で軽く押さえながら、入れ歯が正しい位置に収める
- 入れ歯が浮くと外れやすいため、しっかりと固定されているか確認する
部分入れ歯を入れる際は、クラスプと呼ばれる留め具を起点におこないます。
部分入れ歯の外し方
部分入れ歯の外し方は、以下のとおりです。
- 人差し指をクラスプにかけ、親指を歯の下にあてる
- 上の部分入れ歯の場合は金具を下に、下の部分入れ歯の場合は金具を上に動かす
- 水平に力を加えて、無理に引っ張らないように外す
基本は、クラスプを起点にして部分入れ歯を外します。
入れ歯を着脱する際の注意点
入れ歯を着脱する際の注意点を紹介します。
- 総入れ歯の場合
- 部分入れ歯の場合
それぞれ解説します。
総入れ歯の場合
総入れ歯を着脱する際は、順序と方法に注意が必要です。
入れ歯は、上顎から入れるのが基本となります。
入れ歯を着脱するときは、慌てずゆっくりとおこないましょう。
部分入れ歯の場合
部分入れ歯の着脱では、クラスプのあつかいに注意が必要です。
装着時は、クラスプを支台歯に正確に合わせることが重要になります。
また、外すときは複数のクラスプを同時に外しましょう。
クラスプを片方だけ外そうとすると、うまく外れず、歯肉を傷つけたり入れ歯を破損したりする恐れがあります。
着脱の際は手を清潔に保ち、洗面台にタオルを敷くなど、落下による破損を防ぐ工夫も大切です。
入れ歯のお手入れ方法
入れ歯のお手入れ方法は、以下のとおりです。
- ブラッシングをする
- 水またはぬるま湯に浸ける
- 洗浄剤を使用する
- 食事後のお手入れ
- 定期的な調整をおこなう
ひとつずつ解説します。
ブラッシングをする
入れ歯専用のやわらかいブラシを使用し、流水下で丁寧にブラッシングをおこないます。
ブラシを使って入れ歯の表面全体を磨き、食べかすや歯垢を除去します。
とくに「クラスプ周辺」や「人工歯の間」は汚れがたまりやすいため、念入りに磨きましょう。
水またはぬるま湯に浸ける
入れ歯を外している間は、水またはぬるま湯に浸けて保管します。
入れ歯の乾燥を防ぎ、変形を予防できます。
ただし、熱湯は変形の原因になるため避けましょう。
洗浄剤を使用する
洗浄剤を水に溶かし、入れ歯を浸します。
浸す時間は洗浄剤の指示に従い、通常は5〜10分程度です。
洗浄後は、流水でよくすすぎます。
食事後のお手入れ
毎食後、入れ歯を外して流水で洗います。
洗面器に水を張るなどして、万が一落としても破損しないよう注意が必要です。
食べかすを取り除き、口腔内もすすぎましょう。
定期的な調整をおこなう
入れ歯は、定期的な調整が必要です。
入れ歯は使用とともに摩耗し、口腔内の状態も変化するため、半年に1回程度、歯科医院で調整やチェックを受けましょう。
入れ歯の適合性を維持し、快適な使用を続けられます。
また、入れ歯の調整については、下記の記事で解説しています。
詳細は「入れ歯の調整が必要なケースとは?必要なケース4つと対処方法を紹介」をご覧ください。
【まとめ】入れ歯を正しく着脱して口内の健康を維持しよう
入れ歯には、正しい着脱の順番がそれぞれ存在します。
とくに総入れ歯の場合は、上顎から装着し、外すときは下顎から外す必要があります。
また、入れ歯の不具合を放置していると、口内や身体の健康を損なう原因になるため、早めの対処が必要です。
大宮いしはた歯科では「入れ歯」をはじめ、「インプラント」や「審美歯科」など、患者さんにひとりひとりに合わせたご提案・治療をおこなっております。
もし現在の入れ歯の不具合を改善・解消し、 毎日の食事や人との交流を楽しみたいと思っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。